みなさんは家庭で子供に勉強を教えることはありますか?
わが家では小学校1年生の長男に(休日などたまにですが)勉強を教えることがあります。
でも、あまり上手に教えることができなくて…どうすれば子供が勉強を好きになってくれるのか?上手に教えることができるのか?ってずっと悩んでいたんですよね。。
そこで今回は、現役の小学校の先生である私の母(笑)に「親が子供に勉強を教えるときのコツ」「子供をやる気にさせるための方法や注意点」をヒアリングしてきました。
14個のトピックに分かりやすくまとめましたので、ぜひ自宅で勉強を教える際の参考にしてみてください!
目次
1.絶対に怒らない!
親が子供に勉強を教えるときに、絶対にやってはいけないこと。それは子供を“怒ること” “叱ること”です。
なかなか上手く伝わらなかったり、いちど教えたことを何度もまちがえたり…教える側としてはイライラすることも多いですが、それでも勉強を教える時に子供を怒るのは絶対にNGです。
ただでさえ面倒くさい勉強なのに、「なんでそんなこともできないの!?」「ちゃんと集中して勉強しなさい!!」…なんて叱られたら楽しくないですし、勉強するのが嫌になっちゃいますよね?
勉強を教えるときは子供をなるべく褒めて、自信をもたせるようにしましょう。自信をもつとヤル気がおきますし、負けず嫌いの努力家に育ちます。
2.侮辱したり馬鹿にしてはダメ!
「そんな簡単なこともできないの?笑」「何回も教えただろ?バカだなぁ。」…などと子供を馬鹿にしたり嘲笑ってはいけません。嘲笑をうけた子供の心は深く傷つき、自信をなくし、やがて勉強のことが大嫌いになってしまいます。
また、侮辱をうけた子供は間違えること・できないことを「恥ずかしい」と感じるようになってしまいます。そういう環境で育った子はやがて、難しい問題や困難を避けいつも逃げ回ってばかりいるようなズルい大人になってしまいます。
どんなことにも勇気をもって挑戦し、他人に聞いたり一生懸命に調べたりするような積極的な子に育ってほしいですよね。
3.学力向上が目的ではない!
親が子供に勉強を教える際は“学力の向上”を目的としてはいけません。そんなこと一般の親御さんには難しいですし、難しいことは学校や塾に任せておけばいいのです。
親から子供に伝えるべきなのは楽しく学んで勉強を好きになること。そして勉強の習慣をつけることです。
そのためにも、勉強を教える際に子供を叱ったり・侮辱したりしてはいけません。
「ママに褒められた!うれしい!」「ボクって算数が得意なんだ!また頑張ろう!」…と思ってもらえるように、褒めることで才能を伸ばし、自分に自信をもたせてあげましょう。
4.命令ではなく、隣にすわって一緒にやる!
子供を褒める…勉強の楽しさを伝える…と言っても、親がソファに寝そべってテレビを眺めていては、子供が勉強を楽しいと思うわけがありませんよね。
また、子供が勉強を嫌がる…なかなか机に向かおうとしない…という方は、「あれをやれ!」「これをやれ!」という命令や強要になってしまってはいないでしょうか?
子供に「勉強しなさい!」と言いっ放しにするのではなく、まずは子供のとなりに座ってスキンシップを取りながら、「一緒に勉強しようよ!」という姿勢が大切です。
一緒にいる大人が面倒くさがっていては、子供も勉強が嫌いになってしまいますよ。
5.子どもの口から説明させる!
もっとも効果的な勉強方法を知っていますか?それは「なんでそうなるのか?」「どうやって問題を解くのか?」を子供の口から説明させることだそうです。
これは、自分ひとりで黙々と勉強するよりも他人に勉強を教えるほうが力になる…というのと同じ原理ですね。
他人に問題の解き方を説明するのはとても難しいものです。自分自身がしっかりと理解していなくてはなりませんし、相手に伝わりやすいようになるべくシンプルに論理的に説明しなくてはなりません。
計算ドリルを100問解くよりも、たった1問でも“解きかたを子供の口から説明させる”というほうが、子供の成長は早いのかもしれませんね。
6.長時間のお勉強はNG!
子供に勉強を教える際に気をつけたいのは、あまり長時間にわたって続けないようにすることです。
子供の集中力は長く続きません。小学校の低学年くらいであれば、せいぜいもって15分〜30分です。(ちなみに大人は90分と言われています。)
勉強を続ける場合でも、15分ずつ小まめに休憩をいれたり課題を変えたりするなど、子供が途中で飽きたり疲れたりしないようにしっかりとコントロールしてあげましょう。
集中力が切れたまま勉強を続けてもあまり意味はありませんから、「もうちょっと頑張れるかな…?」くらいの“腹八分目”でやめておくのがベストかも知れませんね。
7.一度にたくさん詰め込まない!
時間にも注意が必要ですが、一度にたくさんのことを詰め込みすぎないようにすることも大切です。
子供が一度に覚えられる量なんてたかが知れています。無理やり詰め込んでも、その分だけ忘れたり抜けおちたりする可能性が高くなるだけです。
焦らずゆっくり、子供の理解に合わせて教えてあげるようにしてください。
8.毎日決まった時間に机に向かおう!
お勉強を習慣化するためには、たった10分間でも毎日決まった時間に机に向かうことが効果的です。
最初は短い時間でも構わないので、とにかく椅子にすわる、机に向かって何かをするというクセをつけましょう。慣れきたらちょっとずつ時間を伸ばしていきましょう。
勉強じゃなくても構いません。絵本を読んだり、図鑑をながめたり、ノートにお絵描きをしたり…でもOKです。
机にむかうことと集中して何かをすることに慣れた子であれば、勉強もすぐにできるようになるはずです。
9.教えるのではなく気付かせる!
子供が問題につまずいたり、子供の間違いに気付いたときは、ストレートに答えを教えるのではなく“ヒント”をあたえるようにしてください。
子供に必要なのは、答えそのものではなく答えを導き出すまでの過程です。じっくりと考え、解き方に気付き、答えを出すまでのプロセスが大切なのです。
いきなり答えを教えてしまうやり方は、その大切な過程の部分をすっ飛ばしてしまうとてももったいない行為なのですね。
10.途中で邪魔をしない!
子供に勉強を教えるときは、途中で間違いを見つけたりしてもその場で間違いを正したりしてはいけません。
横やりを入れたくなっても、最後までじっと我慢してください。
これは、子供の集中力を途切れさせないようにするためと、間違いに自分で気付き自分で軌道修正する能力を鍛えるためです。
間違えに気付かずに終わりそうなときは、「あれ〜?どっか間違ってるところないかな…?」などとヒントを与えるようにしてみてください。
11.遊びやゲームで理解させよう!
机の上で紙と鉛筆を持って考えても、なかなか理解できないことはたくさんあります。その場合は“実体験で学ぶ”のが一番です。
日常の生活のなかで、手に触れるもの、リアルにそこに存在するものから学ぶことができれば、子供の理解も早まりますし記憶のなかに強くインプットされます。
椅子にすわり机に向かうだけではなく、たまには体を使った学習や、ゲームを楽しみながら学ぶという機会をどんどん取り入れてください。
これは学校や塾ではできない、ご家庭ならではの学習方法と言えるでしょう。
12.よその子と比べない!
「○○○ちゃんは算数のテストで100点取ったってよ。」「△△△くんはもう漢字で自分の名前書けるみたいよ。」…などなど、よその子供や、兄弟たちと比べることは絶対にやめましょう。
このような行為は、子供の心を深く傷つけるだけではなく、自信の喪失や自己否定などマイナスの面しかありません。
大切なのは「他人は他人、自分は自分。」と割り切り、自分ができる精一杯の力を出し切ることですよね?
子供の個性やその子にしかない良いところを発見し、伸ばしてあげられるようにサポートしてあげましょう。
13.できないのが当たり前!
子供はできないのが当たり前です。足し算だって引き算だって、あいうえおだってABCDだって…ぜんぶ生まれて初めての体験です。
当然ながらすぐに理解なんてできません。なんども間違えながら、ゆっくりゆっくり覚えていきます。
なので、子供に勉強を教えてあげるときは「できないのが当たり前なのだ!」という前提で接してあげる必要があります。
逆に、できることの方がとっても貴重な奇跡なのです!子供ができるようになったらめいっぱい褒めて一緒に喜んであげてくださいね。
14.結果じゃなく、努力を評価しよう!
最後に…。
子供を褒めるときは“結果”ではなく、それまでの過程や努力を評価してあげましょう。
「100点を取って偉いね!」ではなく、「いっぱい頑張ったもんね!偉かったね!(だから100点が取れたんだね)」と褒めてあげてください。
なぜなら、結果だけを評価されて育った子は努力を嫌い、楽をして良い結果を出そうと考えるようになるからです。
逆に過程を評価されて育った子は、努力の積み重ねが良い結果をまねくことを理解します。
…どちらが最終的に大きく成長できるかは、言わずもがなですよね?
子供に対してどんな手助けをして、どんな言葉をかけてあげるべきか。今回のご紹介した内容を参考に、ぜひ子供との接し方を見直してみてくださいね!