こんにちは!子育てアドバイザーの[ぷぅこ]です。
「離乳」とは、赤ちゃんが母乳・ミルクから卒業し少しずつ大人とおなじ食事になれていくためのトレーニングのことです。
今回は赤ちゃんの月齢にあわせた“正しい離乳食の進めかた”についてまとめてみました!
目次
赤ちゃんの離乳には個人差がある!
まずはじめに知っておかなくてはならないのが、赤ちゃんにも“個人差”があるということ。
今回は“月齢による離乳食のポイント”を解説させていただいてますが、離乳の進み方には赤ちゃんそれぞれに違いがあります。
なので、細かい月齢の違いはあまり気にせずに、赤ちゃんひとりひとりの成長・発達に合わせて進めていくようにしましょう。
食べものをモグモグ・カミカミする様子や、おなかの消化機能の発達にあわせて、少しずつ慣らしていくことが大切ですよ!
離乳食をはじめる時期は?
生後間もない赤ちゃんには、母乳やミルクを飲むために必要な「哺乳反射」というものが見られます。
たとえばくちびるに物が触れると口をあけたり、口に入ったものをくわえて吸い出そうとする反応のことです。
これらの哺乳反射は、生後4〜5ヶ月くらいからだんだん消えていき、生後6〜7ヶ月にはほとんど反応を示さなくなります。
この哺乳反射がなくなったり弱くなってくると、口を閉じてものを飲みこめるようになるため、そろそろ離乳を始められるサインとなります。
次のような様子が見られたら離乳食を開始しましょう。
●哺乳反射がなくなってきた。
●しっかりと首がすわっている。
●支えがあれば姿勢を保つことができる。
●口をもぐもぐさせたり、ヨダレを出す。
●スプーンなどを赤ちゃんの口にいれても、嫌がらない。舌で押し出したりしない。
●ママパパや兄弟が食べている様子をじっと見つめる。手を出したり真似をしたりする。
次からは具体的に、月齢ごとの離乳食の与えかたや注意点などを見ていきましょう。
生後5、6ヶ月ごろ
いよいよ離乳食のデビューです!
前項であげたような離乳のサインが見られたら、トレーニングをはじめてみましょう。
赤ちゃんの様子を見ながら、1日1回ごく少量から始めることが大切ですよ!
離乳食のポイント
まずは1日にスプーン1杯から始めてください。なめらかにつぶした“おかゆ”からはじめましょう。
数日かけておかゆに慣れてきたら、徐々にイモ類や野菜、お豆腐、白身魚のすりつぶしたものなどにもチャレンジしていきます。
新しい食材にチャレンジするときは必ず一さじずつ試し、赤ちゃんの反応はどうか?アレルギーなどの異常がないか?…をチェックしましょう。
やわらかさ・味つけ
やわらかくすり潰したペースト状のものにしましょう。やわらかさの目安はヨーグルトくらい。味つけはしなくても構いません。
赤ちゃんが離乳食をいやがるときは無理をしてはいけません。離乳食のやわらかさや食感、温度、あたえる時間などを変えて再チャレンジしてみましょう。
授乳の量・頻度
離乳食は授乳の前にあたえます。赤ちゃんが母乳・ミルクを欲しがるときは、飲みたいだけあたえてください。
授乳回数は、離乳食のあとの授乳を含めて1日5~6回くらいが目安です。
トレーニングの目的
この時期の離乳食トレーニングは、食べる行為そのものに慣れるのが目的です。ちゃんとお口を閉じて食べものをしっかりと飲み込めるかどうか?を中心に練習しましょう。
母乳・ミルクからじゅうぶんな栄養がとれるので、食べる量や栄養のバランスなどにこだわる必要はありません。
この時期の注意点
まずはあせらず、赤ちゃんの様子を見ながらゆっくりと進めることが大切です。
赤ちゃんが離乳食に慣れないうちは、うまく飲み込めなかったり、スプーンを舌で押し出してしまうことがあります。
根気よく続けるのと、あまりに嫌がる場合は、時期を少し後ろ倒しにするのもありですよ。
また、はじめての食材をあたえる際は、万が一アレルギーなどの症状がでるリスクも考えて、小児科の診療時間のあいだにしておきましょう。
生後7、8ヶ月ごろ
離乳食にだんだんと慣れてくる時期です。1日2回に回数を増やし、いろいろな食材にチャレンジしてみてください!
離乳食のポイント
母乳やミルクからの栄養摂取がだんだんと減ってくる時期です。そのため炭水化物・野菜・魚・肉など、栄養のバランスを少しずつ意識するようにしましょう。
おかゆやパン、イモ類をはじめ、白身魚やお豆腐、ゆでた卵黄をすりつぶしたものなど…あたえる食品の種類をふやしていき、いろいろな食感や味を体験させてあげてください。
やわらかさ・味つけ
あたえる離乳食のやわらかさはお豆腐くらいをイメージしてください。舌でかんたんにつぶせる固さです。
味つけは特におこなう必要はないですが、調味料などを利用する場合はごく少量にとどめてください。あまり早い時期から調味料に慣れてしまうと、味覚が育ちにくくなるそうですよ。
授乳の量・頻度
赤ちゃんが母乳やミルクを欲しがるときには、あたえてください。1日に5~6回が目安となります。
トレーニングの目的
もぐもぐと口を動かし、舌で食べ物を上あごに押しつけてつぶす練習をします。しっかりと食べ物を飲みこめているかにも注目してみてください。
問題ないようであれば、離乳食の回数や量を増やしていってもかまいません。
生後9~11ヶ月ごろ
1日3回の食事にチャレンジします。家族みんなで食事をしたり、早寝早起きを心がけたり…正しい食事リズムと生活リズムを習慣化していきましょう!
離乳食のポイント
1日3回、いままでと同様に母乳・ミルクの前にあたえてください。
食べる量に個人差がでてきますが気にしなくても大丈夫です。ただし、栄養のバランスには気をつけてさまざまな食材をまんべんなくあたえましょう。
また、このくらいの時期になると食べものをモグモグする動きもとても上手になってきます。少し歯ごたえのある食べものにも慣れさせていってください。
ママがスプーンで食べさせてあげるだけでなく、赤ちゃんが自分の手でもって食べられる離乳食にチャレンジしてもいいですね。
やわらかさ・味つけ
離乳食は歯ぐきで噛みつぶせるくらいの固さのものをあたえましょう。バナナのやわらかさをイメージしてください。調味料を使用してもかまいませんが、ごく少量にとどめましょう。
授乳の量・頻度
赤ちゃんがほしがるときにあたえて構いません。目安は1日に5~6回です。
トレーニングの目的
奥の歯ぐきで食べものをかむ練習をします。また、1日3回という食事のリズムに慣れさせることも大切です。
食事の時間をほぼ一定にするとともに、寝る時間・起きる時間に注意するなど、正しい生活リズムに慣れさせましょう。
生後12~18ヶ月ごろ
1日3回の食事を習慣づけるとともに、まずは手づかみでいいので“自分のチカラ”で食べられるようにトレーニングします。
離乳食のポイント
1日3回の離乳食に加えて1~2回のおやつをあたえましょう。赤ちゃんは一度に十分な量を食べることができませんので、おやつによって栄養を補うことが必要となります。
おやつと言っても甘いお菓子などではなく、フルーツやイモ類、乳製品などを中心にしてください。
この頃になれば食事には慣れてきたと思うので、大人とおなじようなメニューでも構いません。ただし、なるべく薄味で刺激の強くないもの、のどを詰まらせないようなものを選んであたえるように注意しましょうね。
また、子どもが手でつかんで食べられるものや、前歯が生えてきたら歯でかじれるものなど…食べもののバリエーションを豊かにしてください。
やわらかさ・味つけ
歯ぐきでかめるくらいの固さにしましょう。目安としては肉団子くらいのやわらかさです。味つけは薄味にしましょう。
授乳の量・頻度
離乳食の量がふえますので、母乳・ミルクの量は減っていきます。食事でじゅうぶんな栄養をとれるように注意してください。
トレーニングの目的
1日に3回、できるだけ家族の食事と同じ時間に食べものをあたえるようにし、正しい生活リズムを意識します。
食べものを自分の手でつかんで食べるのはもちろん、スプーンや食器、コップを持たせてみるなど、自分のちからで食事をする練習をしましょう。
この時期の注意点
食べものを自分の手でつかんだりすれば、当然ながら服や家のなかを汚してしまいます。
しかし、子どもはなんども失敗しながらゆっくりと上手に食事ができるようになっていきます。イライラ・ハラハラすることも多いですが、辛抱強く成長を見守ってあげてください。
また、好き嫌いがでてくるのもこの時期です。ただ、子どもの好みはコロコロと変わりますし、色々と経験を重ねながら食べられるものが増えていきます。
この時期であればあまり気にせずに、たくさんの食べものを体験させてあげましょう。
まとめ|正しい離乳食とは?
さて、いかがでしたか?全体を通したポイント・注意点としては、以下の通りです。
⚫︎細かい月齢を気にせずに、あせらずじっくり離乳させること。
⚫︎新しい食材をあたえる際は、かならず赤ちゃんの反応を見ながら少しずつ食べさせること。
⚫︎母乳・ミルクを欲しがるときは、栄養や食事量が足りないサイン。バランスを見ながら授乳してあげましょう。
⚫︎嫌がるときは無理をせず、食べる楽しさを感じさせてあげましょう。無理をすると食事を嫌いになってしまいますよ。
次回は、離乳時期の赤ちゃんにとって最も注意すべき「食物アレルギー」についてをお届けします。※Coming Soon!
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