こんにちわ!子育てアドバイザーの[ぷぅこ]です!
さて、前編(【教育費まとめ】子供の学費、本当はいくらかかるの?)では、幼稚園から大学卒業までの教育費を調べてみました。
その結果、子供一人あたりにかかる学費は900〜1,200万円が一般的。さらにこれ以外にも塾や教材費などのお金や、食費やお小遣いなどさまざまな生活費が必要になるということが分かりました。
子供が1人であればまだいいのですが…2人いたら1,800〜2,400万円、3人であれば2,700〜3,600万円の学費が必要になるということです。怖いですね。。
今回は、この1,000万円単位の巨額な教育費・学費をどうやって用意すればいいのか?どう対策をおこなうべきか?について解説させていただきます!
(※ちょっとボリュームが多いですがとっても大切な内容ですので…ブックマークして読んでいただけると幸いです!)
目次
1.0歳から2万円ずつ貯金で大学はOK!
もっともシンプルで効果的な方法は、やはり子供が生まれた時点(もしくは妊娠中)からコツコツと貯めていくことでしょう。
教育費のピークは間違いなく大学受験〜入学してからの4年間です。まずはその費用を確保することを最優先としましょう。
たとえば子供を文系の私立大学にいれる場合を例に考えてみます。前回の記事でご紹介した通り、入学金と4年間の学費を合計すると平均385万円がかかります。
さらに受験にかかるお金(受験費用や交通費、宿泊費など)を考えると、トータルで400万円を17歳(高校3年生の時点)までに用意できると安心ですよね。
400万円を17年(204ヶ月)で割ると19,600円/月です。つまり、教育費用のためのお金を0歳から2万円ずつ貯めていければ大学の費用はクリアできるはずです。
さらに+2,000円(計22,000円)/月ずつ貯めることができれば、約450万円が貯まることになり、このお金で学習塾にも通わせることもできます。
2.児童手当で高校も余裕!
じゃあ高校はどうするの?というあなた。高校の学費を捻出するとっても簡単な方法がひとつだけあります。
それはズバリ!「児童手当」をまるまる貯金することです。
いま現在、年収960万円の所得制限(※夫婦と児童2人世帯の場合)に引っかかっていないご家庭の場合、下記の児童手当が支給されているはずです。
⚫︎3歳未満…15,000円
⚫︎3歳〜小学校修了まで…10,000円
※第3子以降…15,000円
⚫︎中学生…10,000円
※15歳になった年度末(3/31)まで
⚫︎所得制限の場合…ずっと5,000円
細かい計算は省きますが、第1子・第2子であれば、児童手当をまるまる貯金することで、子供が中学を卒業するまでに198万円が貯まります。第3子以降の場合は252万円です。
高校3年間の平均的な学費は、公立で116万円、私立で289万円ですので…つまり公立であれば余裕。私立でも3分の2はカバーできる計算になります。
このテクニックを知っているのと知らないのとでは大違いですよ!児童手当を普段の生活費に使ってしまっているひとは、ぜひ今から実践してみてくださいね。
3.子供のお年玉を貯金すると…!?
さらに、ちょっとセコイかもしれませんが…子供がお正月にもらう「お年玉」を貯めるというのもアリかも知れません。
たとえばお年玉をもらえる親戚が5人いた場合、かなり強引ですが下記のような試算ができます。
●小学校低学年…1千円×5人×2年=1万円
●小学校中学年…3千円×5人×2年=3万円
●小学校高学年…5千円×5人×2年=5万円
●中学校…1万円×5人×3年=15万円
●高校…2万円×5人×3年=30万円
これらをすべて合計すると、トータルで54万円のお年玉となります。
あまり大きな金額ではないですが、この金額は大学の入学金や1年間の授業料に相当するものになります。あるのとないのとでは大違いですよね。
ただしいくら子供のためとは言え、子供に内緒でお年玉を使い込むのはナシですよ!しっかりと「なにに使う予定なのか?」「残高はいくらあるのか?」を子供に伝えつつ貯金をしていきましょうね。
4.秘策!自動積立定期預金とは…⁉︎
毎月ちょっとずつ貯金…といっても、なかなか習慣化できない方もいらっしゃいますよね。そんなときは「自動積立定期預金|じどうつみたて ていきよきん」を利用して強制的に貯めるのも手ですよ。
自動積立定期預金とは、毎月きまった日にきまった金額を、自動的に銀行口座に積み立てるタイプの預金のことです。
夫の給料日の直後に設定しておけば、月末になって「あぁ…今月も貯金にまわすお金が残らなかった…」みたいなこともなく、100%確実に一定の金額を積み立てていくことができます。
比較的どこの銀行にもあるサービスですので、ぜひ活用してみてください!
5.固定費の削減で浮いた分を貯める!
「そんなこと言われても、これ以上貯金するお金なんてないよ!」…という方は、ぜひ“固定費の削減”をためしてみてください。
固定費とは、毎月決まった額のお金が必要となるもののことです。代表的なものでは、
●居住費(住宅ローン・家賃)
●公共料金(電気・ガス・水道)
●通信費(スマホ・インターネット)
●保険料
…などが挙げられます。
これらは毎月支払うものだけに、長期間で考えると膨大な金額になります。しかし逆にこれらを見直しして削ることができれば、長期で見たときに貯金効果もとても大きいのです。
たとえば、家賃が月1万円安いところに住む(または、住宅ローンを低金利のところに乗りかえ、月1万円の支払いを減らす)…。スマホ料金を格安SIMやMVNOをつかって月に5千円節約する…。ムダな保険を見直して月1万円の支払いを削る…などなど。
これらは特に大変なことではありません。見直しの際はちょっとだけ面倒くさいかもしれませんが、一度やってしまえばその節約効果はずっと持続します。
上記の例の場合、あわせて月に2.5万円を節約することになりますので、子供が0歳の時に見直しをおこない、その削った分のお金を17歳になるまで貯金し続ければ…トータルで500万円のお金が貯まることになります!
6.学資保険のメリット・デメリットとは?
子供の教育費と聞くと、まず最初に「学資保険」が頭に浮かぶひとも多いでしょう。
学資保険は、強制的にお金が貯められる…もし親が死亡したときにはその後の保険料が免除される…などのメリットがある一方で、
長いあいだお金を拘束されてしまう…途中解約するとお金が減ってしまう…保険会社がつぶれてしまったら90%までしか保証されない…などのデメリットもあります。
さまざまな保険会社からたくさんの学資保険が出されていますが、最近では学資保険のアドバイスや相談を無料でおこなってもらえるサービスもありますので、一度プロのFP(ファイナンシャル・プランナー)に相談してみるのもいいですね。
7.最終手段は…奨学金制度!
もし「どうしても大学の学費が足りない」「教育費を捻出できない」…となってしまった場合、最終的に「奨学金制度」に頼るという方法もあります。
奨学金には返済の必要がない「給付」のものもありますが、基本的には返還する必要のある「貸与」のものとなります。
つまり奨学金とは正真正銘の「借金」ですので、子供が社会人になってから少しずつ返済をおこなっていく必要があるのです。
また、奨学金には保護者の所得制限や、学生自身の成績などの選考があるものがほとんどです。そのため希望者が全員奨学金を受けられるわけではないことも覚えておきましょう。
奨学金制度には、有名なものでは日本学生支援機構のものや、地方自治体の奨学金、大学独自の奨学金、民間団体や公益法人の奨学金、新聞奨学金制度…などさまざまな種類の奨学金があります。
制度を使う可能性があるというひとは、なるべく早めに調査し調べておくようにしましょうね。
8.今のうち?教育費を資産贈与してもらおう!
おじいちゃんやおばあちゃんから教育費のためのお金を援助してもらうというのもアリですよね。
その場合「教育資金贈与非課税制度|きょういくしきん ぞうよ ひかぜいせいど」という制度を活用しましょう。
これは、孫へ教育資金を一括で贈与する場合に1,500万円までなら“非課税”となる新しい制度のことです。つまり贈与税がかからずにとてもお得だということ。
ちなみにこの制度、2013年4月より2019年3月末までの、6年間の期限付きです。長くなるのでここでは詳しい説明は省きますが、興味のあるかたはぜひ調べてみてください。
9.「目標」と「計画」が大切!
繰り返しになりますが、子供の教育費は1,000万円単位のとても大きな金額になります。
そのため、いつまでにいくらのお金を準備するのか?という明確な「目標」と、月々いくらずつ積み立てていくのか?という長期にわたる「計画」が重要です。
ぜひ一度、時間をたっぷりととってパパとママが相談しつつ目標と計画について話し合う機会をつくってください。
計画を立てる際には、途中で生活費が足りなくなってせっかくの貯金を切り崩すことのないよう、学費以外のマネープランもしっかりと考えるようにしましょう。
10.なるべく早くから準備しよう!
最後に…。
もし皆さんのなかに「教育費って言ってもまだまだ子供は小さいし、もうちょっと大きくなってからちゃんと考えよう」…なんて思っている方がいたとしたら、それは大きな大きな間違いですよ!
子供は成長すれば成長するほどお金がかかるものです。つまり子供がまだ小さいころのほうが支出が少なく、お金を貯めやすいということ。
さらにいまは歳を重ねてもお給料が増えていく年功序列の時代ではありません。将来的に収入が増えるとも限らないのです。
なので、できるだけ子供が小さいころから貯金をはじめ、貯められるうちに貯めておくことが重要なのですね。
なるべく早いうちから準備し、長い時間をかけて学費の準備を進めるようにしましょう!